達人の自慢~浄水器性能日本一になるまでのプロジェクトX
ある日代理店からの一本の電話。それがはじまりでした。 |
平成15年の夏のある日、千葉県で弊社の販売代理店をやっていただいている薪精エンジニアリングの佐久間専務から電話が入りました。佐久間 「小野さん。茨城の神栖町のニュース見た?地下水からヒ素が出たやつ。お宅の浄水器で取れるよね。営業してみようかしら。」 小野 「基準値を少しオーバーしてる位なら大丈夫と思います。でもどれくらいの濃度なんでしょうか?」 佐久間 「とにかく神栖町役場に営業行かせてみるわ。」そして数日後・・・佐久間 「小野さん。役場にいったら、すでに30社以上の浄水器屋が来てるそうよ。データがあるかって言われたんだけど用意できる?」 小野 「ヒ素の除去データですか?アメリカのものならありますけど・・・。日本のお役人って日本語で印鑑がないとだめだからな~。それに通常の水質検査のデータじゃ意味ないですよ。実際にヒ素が出ている水の使用前、使用後のデータがとれればそれが一番なんですが・・・。」 佐久間 「そうなの。実際測れればいいのね。とりあえず役場には通ってみるわ。すごいチャンスだと思うから。」そしてまた数日後・・・ |
佐久間 「小野さん。神栖町が浄水器に補助金を出すことに決めたんだって。でもちゃんとヒ素試験をクリアして認定された浄水器のみが対象だそうよ。各社順番に認定試験を受けられるそうなんだけど参加できるよね。ヒ素の濃度は20倍だって。」 小野 「20倍って基準値の20倍ってことですよね。確かヒ素の基準値は0.01ppmだから0.2ppm・・・。 これは手強いですよ。かなりの高性能浄水器でもとれませんよ。難しいですね。大型装置で、かなりお金をかければできるかもしれませんが、実際に売れる価格にしないとだめでしょ。」 佐久間 「そりゃ。いまの価格より大幅に高くなるようではだめよね。それに今より大きくなったら置けなくなっちゃうから大きさは変えないでほしいわ。とにかく他の会社に先を越されたくないから早くやりましょうよ。フィルターのプロなんでしょ。小野さんなら大丈夫よ。」 小野 「う~ん。そう言われると・・・。とにかくチャレンジしてみましょう。」 それから約1週間、不眠不休で考えた「神栖町仕様」浄水器が完成!佐久間専務と営業の山田さんそして私の3人で神栖町役場に向かいました。約束の時間に伺うと町役場の方が「今日は3社合同で試験を行いますのでよろしくお願いします。」とのアナウンス。 1社づつ行うと思っていた私は少々あせりましたね。あまり手の内は他社に見せたくなかったですから・・・。でもたぶん外からだと分からないからいいか・・・。などと思いつつ現場に移動。普段は冷夏で雨ばかりなのに今日ばかりは炎天下。しかも一般の方のお宅の庭の散水栓から取水してサンプリングするという過酷な条件。ところが他の2社は屋内の試験を想定していたらしく取水もできない状態。弊社はあらゆる状況を想定していたので、取水アタッチメントや電源、取水ホース類は全て弊社のものを3社で使うことにしました。その時は自信があったので余裕で敵にも塩を送れたわけです。神栖町役場の担当者が順番とルールを決めていよいよテスト開始。弊社は一番最初。他社の視線を感じながら取水開始。浄水開始後5分後の水をサンプリングして担当者に提出しました。しかし、その後2ヶ月経ってもなにも連絡なし。そんなことはないはずなんだけど・・・だんだん心配になってきました。かなり自信を失いかけていた矢先に・・・。 |
佐久間 「小野さん。結果がでたわ。全部で50社以上参加したらしいわよ。データの読み方は分からないけど、全部取れたのはお宅の浄水器だけだって。じゃ一番ってわけよね。すごいじゃない。でも、心配してたのよ。あんまり遅いから役場に聞いたら「忘れてました。」だって。失礼しちゃうわね。とりあえずFAXしておくね。こちらも早速営業してみるから。」 小野 「全部取れた?とにかくデータを見てみましょう。」そしてFAXされた検査結果は・・・ (PDFファイル形式です。) |
この結果には私自身もびっくり。完璧に除去できるとは思っていませんでしたから。しかも、全国から集まった性能自慢の浄水器の中で、トップの成績で、役所の方の話によると完璧にヒ素を除去できたのは弊社だけだったそうです。 「弊社の浄水器が性能日本一になった!」 瞬間です。(あくまでも自称ですが・・・) 超高性能な「神栖町仕様」浄水器は数種のフィルターの組み合わせで実現しました。その内容は企業秘密ですが、その技術の一部は家中まるごと浄水器「ピュアセントラル」に活かされています。 ポイントをひとつ上げると、ヒ素や鉛などの重金属を吸着するイオン交換体を使った点です。 家中まるごと浄水器「ピュアセントラル」にはこの技術を応用して「アドセラ」というイオン交換体を配合しています。
その後、神栖町で浄水器が売れたかというと・・・。 実は1台も売れなかったのです。 なぜかというと、ヒ素が検出された地下水を利用していた神栖町の住民はこれを機会に水道水を引いて使うようになったから。・・・。
目的はまったく達成されませんでしたが各メーカーが持ち込んだ性能自慢の浄水器の中でトップの成績だったことは私の自信になりました。ちょうどこのころセントラル浄水器の開発がいろいろな問題で暗礁に乗り上げていたので、大変励みになりました。 この件がなかったら、家中まるごと浄水器「ピュアセントラル」は完成していなかったことでしょう。結果オーライということでしょうか・・・。 【ご注意】 現在弊社では地下水に対応した浄水器は製造しておりません。家中まるごと浄水器「ピュアセントラル」はヒ素や鉛を除去する能力はありますが、あくまでも水道水向けに設計しているため、井戸水等の地下水には対応できません。 このコンテンツのおかげで沢山のお問い合せを頂いておりますが、井戸水には対応できませんので予めご了解下さい。
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